独身税とは?独身税が施行されるとどうなる?日本で独身税は施行される?
独身税という言葉はご存じでしょうか?独身は悪だと断言しているような強烈なフレーズに驚きを隠せないという人もいるでしょう。この記事では昨今ネット記事を中心に各方面で取り上げられている独身税について、独身税とは何なのか、その目的や影響、施行の前例などに分けて掘り下げていこうと思います。
独身税とは?その目的は?
独身税とは、その名の通り独身者にかける税金のことを指します。独身税の最大の目的としては、独身者に税金をかけることにより、早期の結婚を促し未婚化や晩婚化、それに伴う少子化に歯止めをかけようというもののようです。独身税の施行は日本が抱えている大きな問題のひとつである少子化への対策にも有効な手段のひとつであると言えるのではないでしょうか。
また、独身税の施行は既婚者の負担を軽減するという側面もあるようです。既婚者は独身者に比べ身体面・精神面等の負担も多いことから負担の差を税金という形で埋めようという独身者負担・配偶者優遇の政策です。
ここだけを聞いていると理にかなっているように感じ、1日でも早い施行を期待したいところですが、実際はそうもいかず、数多くの非難の声があがっています。では、どのような点に非難が集中しているのでしょうか?
独身税は悪影響?
実際に独身税の施行に対し、非難が集中している点について見ていきたいと思います。一時期独身税の施行についてネットを賑わせたガールズちゃんねるという掲示板に実際に集まったコメントを抜粋してみました。
「税金を回避するために結婚するなんてことは無い!」
「独身の人のお金がますますなくなって結婚が遠のくじゃん」
「結婚しても子なし夫婦なんていくらでもいるよね…」。
(出典: ガールズちゃんねる「独身税について」https://girlschannel.net/topics/3295644/)
「税金を課せられても結婚の数に変化はないし、むしろ結婚の数が減るのでは?」「結婚しても子供を産まなかったら少子化対策にならない。」などの意見が多く見られました。
ネット上でのコメントから分かるように、独身税の施行はメリットばかりではなくデメリットも数多くあり、ネット上では非難の嵐となっているのが現状です。
このように、現実的ではないようにみえる独身税ですが、過去に実際に施行したことがある国があるのです。
独身税が実際に施行されていた国がある
ヨーロッパにあるブルガリアという国では1968年~1989年の21年もの期間独身税が導入されていたそうです。
当時のブルガリアでは現在の日本と同じく少子化が進んでおり、このままでは将来的に深刻な労働力不足に悩まされることが懸念され少子化対策のひとつとして導入されたようです。
ブルガリアで施行された独身税は収入の5%~10%というかなりの割合を占めており、今の日本の平均給与で表すと1年間に約22万~43万円にもあたり、かなり重い課税ですね。
独身税を施行した結果、出生率は…
しかし、それほど重い課税を課したにも関わらずブルガリアの出生率は、独身税を導入した21年間で2.18%から1.86%へと低下したのです。
出生率が低下した最大の理由としては、先ほどのコメントでも指摘されていた点が現実となり、独身税の負担のせいで独身者がお金を貯めることができず、結婚や出産が難しくなり、より出生率が低下するという悪循環を生んでしまったのです。
またその他にも独身税から逃れる為の偽装結婚を助長する可能性も高まったことから、導入して21年で廃止となったそうです。
このように海外に失敗したことがある国があるにも関わらず、たびたび日本での施行が話題に挙がるのはどうしてでしょうか?
独身税は日本で施行されるのか?
日本で独身税の施行が度々話題に挙がるのは、ある財務省官僚の発言がキッカケのようです。
その発言があった、2017年石川県かほく市の市民と財務省の官僚との意見交換会の詳細がこちらです。
石川県の地元紙「北國新聞」の記事によると、ママ課のメンバーから「結婚し子を育てると生活水準が下がる。独身者に負担をお願いできないか」という質問があり、財務省の主計官は「確かに独身税の議論はあるが、進んでいない」と述べたという。
独身税の提案は、一般市民と官僚の意見交換会の席での発言に過ぎなかったが、ネット上では独身税をめぐって激しい議論となった。に独身税の議論はあるが、進んでいない」と述べたという。
(引用:The Huffington Post『「独身税の提案してない」かほく市の担当者が報道に憤る』 https://www.huffingtonpost.jp/2017/09/03/kahoku-city_a_23195704/)
これらの発言から分かることは、実際に独身税の議論は行われているが、議論が進んでいる訳ではないということです。
特に「議論はあるが進んでいない」という発言から、日本での実現の難しさがうかがえますね。しかし、議論がなされている事も事実であり、日本での施行可能性がゼロではないのも確かです。
また、独身税についての掲示板内コメント欄や、実際に導入したことがある国での失敗、財務省官僚の発言炎上などを見ていると、民意を獲得することはかなり難しく、日本で施行されることはまず現実的ではないように感じます。
既婚者に比べ独身者の方が損しているのでは?
独身税の施行は、既婚者が独身者に比べ身体面・精神面等の負担も多いことから、負担の差を税金という形で埋めようという政策であると述べたが、果たして本当にそうなのでしょうか?
確かに既婚者が損している部分もあるとは思いますが、独身者にも同様に損している部分があるように感じます。
例えば、経済面の安定について見てみましょう。
既婚者は配偶者控除が受けられることによる節税(配偶者の年収が103万円を超えない場合に所得税・住民税がかからない)や、同棲することによる生活費の削減(1月一人暮らしに10万円かかっていた場合、同棲により一人あたり3万円の削減)が可能となり、独身者に比べ経済面のメリットを多く享受できていると言えるのではないでしょうか。
また好きな人と一緒にいることによる、精神面の安定も、最も大きなメリットと言えそうです。
今の時代、強い意志をもって独身で居続けることを選ぶ方もおられます。
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