結婚前に同棲するメリットとデメリット
人生最大の決断を迫られる結婚という局面において、入籍前の同棲を進める意見もあれば、同棲すべきではないという意見もあります。同棲した場合に多く聞かれる「長い春」という言葉を思い浮かべる方もいるでしょう。実際のところ結婚前の同棲はするべき?それとも避けるべき?
【メリット1】結婚後の生活を見据えた経済設計が出来る
結婚と言えば新居の契約、家具家電の購入、引っ越しと様々な出費があります。もちろん結婚式や新婚旅行も加算すれば出費は数百万円になることもあるでしょう。
そのような状況の中で少しでも効率的に資金を工面したい、無駄な出費を省きたいと考えるのは当然のことです。
例えばお互いが一人暮らしをしている場合、いずれかの住まいに同棲することで片方の家賃を貯金に回すことができます。
食費や消耗品、光熱費も節約することができるでしょう。お互いに相談をして月々の貯金額を決めることで希望にあった新婚生活をスタートすることもできるようになります。
もちろんこの方法はお互いの経済観念を確認しあう意味でもとても重要です。これまでの交際期間中では見えなかった出費やお金の管理が明確に見えるようになります。
経済的な価値観は結婚後も夫婦仲を左右する重要な問題です。このタイミングを活用し、お互いのルールを決め、円滑に結婚生活を始めることができるように準備を進めましょう。
【メリット2】結婚後の生活のシミュレーションができる
今や女性が仕事を持ち、フルタイムで働くことも珍しいことではありません。交際期間中はお互いが相手のスケジュールを尊重しながら、都合を合わせ時間を作っていましたが、同棲生活ではより気配りが必要になるでしょう。
例えば朝の出勤前の時間、夜の帰宅時間だけでもお互いの生活にそれぞれのルールがあります。
同時に家事の分担も必要になります。結婚後も今と同じ仕事を続けるにはどう折り合いをつけてゆくべきかを試行錯誤できるのがこの期間です。
もちろんお互いの通勤時間や生活スタイルを考えて、新居の場所を考え直すこともできます。今後子どもが生まれた場合を想定して生活リズムや地域を選ぶこともできます。
これから起こる様々なできごとを想定し、シミュレーションができるうえに、結果に応じて新たな策をこうじることができるのも結婚前の同棲ならではです。
家具や家電、車を購入するうえでも実際に生活を共にしたことで見えてくるニーズや性能へのこだわり、趣味もあるでしょう。結婚という新たな生活のお試しができるという意味でも同棲には様々なメリットがあります。
【デメリット1】結婚への新鮮味が薄れてしまう
結婚前の同棲の最大のデメリットは結婚生活に新鮮味が無くなってしまうということでしょう。
もちろん交際期間を経て、結婚の日取りが決まり、夫婦になる日が待ち遠しいことには変わりはありません。しかし同棲という形をとることで、交際期間中には見ることの無かった相手の一面が見えてしまうでしょう。
例えば女性であればノーメイク姿を見せることが交際中はなかったということもあるでしょう。いつもビジネススーツでスマートな印象の男性が休日に部屋着でくつろぐ姿を目にするようにもなります。
同棲をするという事は相手の新たな一面を見ることでもあり、次第に新鮮味という意味は薄れてしまうでしょう。
【デメリット2】価値観の違いから破局になることもある
交際の時点で同棲をするということは、結婚がより身近になるということでもあります。ただ実際に生活が始まってみると、これまでは目をつぶることができた相手の欠点が我慢できない、譲れない、改善して欲しいと感じることもあるでしょう。
例えば喫煙です。交際期間中はさほど気にならなかった習慣ですが同棲をする場合、室内で喫煙をするのか、ベランダか?換気扇の下か?と様々な選択肢があります。もちろんお互いの意見が必ずしも一致するとは限りません。喫煙自体を完全に辞めて欲しいという考えも浮かぶでしょう。
このような些細なことも結婚後には気になるようにもなるでしょう。
他にもペット、食べもの、生活習慣と同棲したからこそお互いの価値観のずれに気が付くこともあるでしょう。
同棲をすることで家族との距離もぐっと縮まります。交際期間中は当事者同士の関係で物事が進んでいたものの、同棲を始めたことで姑や兄弟、親戚との交流も必要になります。場合によってはこれらの関係性が結婚の支障になることもあるでしょう。
同棲をするということはすでに結婚というゴールの直前にまで達しているという証です。このタイミングでゴールから引き換えし、人生をリセットするのは相当な覚悟がいるでしょう。
でももし将来の不安を感じるのであればリセットすることを恐れずに落ち着いて考えなおすことも必要です。リセットすることはデメリットですが、失敗を回避できるという意味ではメリットとも考えられるでしょう。